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長い文章と短い文章

 ここでいう文章の長さとは、一文の長さのこと。基本的な教えでは、主語述語は明確に、ねじれることなく歯切れよく、文章は短くとされている。これまでこれを実践してきた。「商業用日本語」という言葉をネットで最近見つけたが、この教えのわかりやすく巧みな表現だ。一気に読み下す新聞記事のような文体、体言止めももちろんあり。しかしである。乾いている、つやがない、とげとげしている。その上、誰が書いているかの個性がなく、むしろ、書き手を連想させないような文体ともいえる。手元に谷崎潤一郎と吉田健一の本があるので、さっと見開く。長い。吉田健一に関しては、読点も少なく、さらに内容も難解だ。その代わり、しっとりして角が取れて、文章全体を流れる連続性が感じられ、深みがあり、心地いい部分もある。もちろん、素人がまねしてもダメだ。文章の上達は、まずは「商業用日本語」の特徴を習得し、それから自分なりの文体を見出すべきであろう。
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